本章では比熱と熱量について解説します。
比熱とは?
まず「熱量」とは分かりやすく言い換えるとエネルギーであり、単位は「J(ジュール)」です。例えば水1gの温度を1℃上昇させるのに必要な熱量は4.2Jになります。そのため100gの水を20℃から30℃に上げたい時は4.2×100×10=4200[J]となります。このように物体1gを1℃上昇させるために必要な熱量を比熱と言います。なお、比熱の単位は[J/(g・℃)]となります。

上記の場合、アルミニウムの比熱は0.9[J/(g・℃)]なので、アルミニウム1gを1℃上昇させるには0.9[J]が必要になります。また、比熱が小さいほど温まりやすいことも覚えておきましょう。そのため比熱が大きい水は「温まりにくく、冷めにくい」性質なので湯たんぽなどに使用すると温度が低下しにくいです。
熱容量とは?
熱容量とはある物体を1℃(1K)上昇させるために必要な熱量のことで単位は「J/℃」(J/K)になります。なた、熱容量の求め方は比熱と質量の積になります。熱容量の例題は下記になります。

熱量とは?
熱量とはある質量のある物体を任意の温度まで上昇させるために必要なエネルギー[J]です。熱量は熱容量と上昇させたい温度差の積で求めることができます。例題は下記になります。

練習問題

問題1
同じ質量の水、海水、氷がある場合、温まりにくいのは3つのうちどれか?ただし比熱[J/(g・℃)]はそれぞれ4.2、3.93、1.94とする。
問題2
20℃で2kgのアルミニウムがある。このアルミニウムを45℃まで加熱するのに必要な熱量[J]を求めよ。ただしアルミニウムの比熱は0.9[J/(g・℃)]とする。
問題3
15℃で500gの水に63000Jの熱量を加えると何度まで加熱されるか?水の比熱は4.2[J/(g・℃)]とする。
練習問題の答え
問題1の解答
(答え)水
比熱が大きい物質ほど温度の影響を受けにくい性質になる➡比熱が大きいと温まりにくい
問題2の解答
(答え)45000J
熱量を求める公式は
熱量[J]=熱容量[J/℃]×温度差[℃]=比熱[J/(g・℃)]×質量[g]×温度差[℃]である。
質量は2kg=2000g、温度差は45-20=25[℃]なので公式に当てはめると
0.9[J/(g・℃)]×2000[g]×25[℃]=45000[J]となる。
問題3の解答
(答え)45℃
熱量を求める公式は
熱量[J]
=比熱[J/(g・℃)]×質量[g]×温度差[℃]
である。そのため温度差を△t[℃]と仮定すると質量は500[g]、熱量は63000[J]なので
4.2×500[g]×△t[℃]=63000[J]となる。上記の式より△t[℃]=30となる。
△t[℃]は上昇する温度の前後差のため、温度上昇後の温度は
15[℃]+30[℃]=45[℃]となる。
まとめ
比熱・熱量の範囲は覚える式が少なくて難易度は低いですが、「比熱」「熱量」「熱容量」の言葉を間違えないようにしましょう。